まぶたの病気 眼瞼下垂(がんけんかすい)の患者と家族を支援している
NPO法人「眼瞼下垂の会」代表のおーば こと大場美津子です。
先日まで、このブログでは眼瞼下垂の当事者さんやご家族を対象としたアンケートを実施しておりました。mixiのコミュニティ等でも呼びかけましたところ、貴重な体験談をいただくことができました。ご協力いただいた皆様、ありがとうございます。
幼児期の先天性眼瞼下垂のお子さんを育てるうえで心配なことのひとつが、
「まぶたのことでいろいろいじめられちゃうんじゃないか?
そのことでわが子がつらい思いをするのではないか」ということかもしれません。
私自身もそうでしたし、先輩ママや交流会で出会うママのお話を聞くと、
「3,4歳くらいまでは、同い年の子から何かを言われることはほとんどない」ようです。むしろ5〜6歳(年長さんから小学校低学年くらい)のおにいちゃん、おねえちゃんから「どうして〇○ちゃんの目はこっちだけ小さいの?」とストレートに質問されることが多いようです。ママとしては、一番触れて欲しくない話題だけにドキッとします。
その一方、言われたほうの「わが子」は、自分が何を言われているかわからずにきょとんとしていて、それがまたママの心に刺さるのですが。
5〜6歳(もちろん個人差はありますが)くらいになると、物事がわかりはじめます。あれとこれとの違いがわかるようになり、そして「なぜ?」と思ったことは、なんでも聞いてみたくなります。もちろんそこにはいじめる意図なんてありません。純粋な好奇心です。
私もこの年代の子たちから質問された時は、(内心ドキッとしながらも)
「産まれた時からこういうお目目なんだよ。でもちゃんと見えてるから大丈夫だよ」とか「もうすこし大きくなったら手術をしてお目目を治すんだよ」などと、かんたんに「説明」していました。
大人と違って、説明しても「理解」は難しいでしょうが、教えてくれたことで「ふーん」と言ってくれて、それ以上しつこく聞いてくることはあまりなかったように思います。そして毎日一緒に遊ぶようになると、目の大きさについては気にならなくなってくれるようです。
それでも、幼稚園では親の目が届かないですし、こども自身ではうまく説明できないし、やっぱり心配ですね。みなさんの体験談からは、入園の時に園長せんせいや担任のせんせいに眼瞼下垂のことを説明したり、年度初めの保護者会で、他のママさんたちにお話したりするかたもいらっしゃいました。
2年前に、ブログに書いたことの繰り返しにはなりますが
新生活のスタート時期は、味方を作るチャンスです
先生やママさんたちには、ぜひ味方なっていただきましょう。
これからも、がんけんかすいのブログをよろしくお願いいたします。
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3、4歳の頃に、人から目について何を言われたか、全く覚えていません。
5、6歳からは、それはもうハッキリと覚えています。
私は、周りの子供より、むしろ大人にアレコレ言われた記憶の方が多いです。通りすがりのおじさんおばさん、親戚、親の知り合い、友達の親、などなど。
寝てるの?目が腫れてるねぇ。◯◯ちゃん(幼稚園や近所の友達など、同じぐらいの年齢の子)は目がぱっちりだけど、あなたは眠いのかなー?大人になればお目目ぱっちり美人になるよー。鼻が高くなってきたねぇ、あとは目だけだねぇ。
大人に言われたこと、全部全部覚えています。
今思い返しても何て失礼なんだ!子供だと思って!とムカムカしちゃいますが。笑
当事は、何か言われる度に、こんな目に生まれた自分に罪悪感を感じて、とても嫌な気持ちになっていました。
そんな時、自分の親には堂々としてほしかったです。眼瞼下垂ですけど何か?ぐらい強気で、周囲にさらりと説明してほしかった。そして、どんな目であっても、あなたのことが大好きよ!と伝えてほしかったです。
一当事者の一意見です。
こんにちは ブログ主のおーばです。
コメント、ありがとうございます。
記事は5〜6歳の「遠慮を知らない時期」のことばに限定しましたが、実際エリさんのように
「むしろ大人からのことばに傷つけられた」という人も多いですね。
世のおじさん、おばさんって
小さい子のことが基本的に大好きなんですよ。で、顔を覗き込んでくるんだけど、そうやって顔を覗き込んだら何か一言言わないと失礼だと思うんでしょうね。
相手は気を遣って言っていることもあるでしょうが、事情を知らない人のことばは、往々にして相手を傷つけてしまう。
親がどれだけ病気を知っているのか、ということも大切です。
一昔前は、母親自身がわが子の病気の正体をきちんと知らないことも多かったので、わが子の病気や障害を「母親のせい」だと背負い込んでしまい、「(その病気を)なかったことにしよう」としたりすることが多かったように思います。
母親にとって それは わが子と自分を守るための必死の行為だったと思うのです。
エリさんは、たくさんの「イヤな思い」もしたけれど、
そのぶんきっとエリさんの周りの人に対して、思いやりを持った声掛けができる人になっているのではないかと思うのです。
今は、インターネットの発達のおかげで 眼瞼下垂という病名ひとつでいろんな人の意見が聞けたり、病気の正体が分かる時代になりました。いろんな病気や症状とも上手に付き合うことができるようになってきました。
それでも、そうじゃない人も まだまだ多いと感じることもあって。私の役割もまだまだありそうです。
これからも、よろしくお願いいたします。