まぶたの病気、眼瞼下垂の患者と家族を支援しているおーばです。
今回は、先天性眼瞼下垂のおはなしというカテゴリから
「きょうだい児」について考えてみたいと思います。
いや、別にお団子の話ではなくて・・・。
きょうだい児とは なんでしょう?
障害や重い病気をもつ子の兄弟・姉妹を総称して「きょうだい児」と呼ぶのが一般的になってきました。
障害をもつ子とともに生活をする上では家族の協力が欠かせませんが、そんな中で健常である「きょうだい」さんは時に親代わりの役割を担ったりしますし、自分自身が甘えたくても、その気持をがまんしてしまい過剰に「良い子」であろうとがんばったりします。
自分のきょうだいが他人から好奇の目でみられたり、「おまえの弟は・・・」とからかわれたりするケースもあるかもしれません。そんなときに矢面に立つのも健常な「きょうだい児」さんです。
親としては、他ならぬ大切なわが子の病気や障害に対しては、どうしても一心不乱になるものです。自分以外の家族も障害児の面倒を見るのが当然だと考えても、不思議ではありません。
しかし、健常であるきょうだい児さんもまた 親に甘えたい、かまってほしい、大事にされたいのです。その思いが満たされないままだと、成長してからも「自尊心」や「自己肯定感」をもちにくくなってしまうといわれています。
病気や障害の種類や程度にもよるので一概には言えませんが、一人の患者さんには、その周りに家族がいて、医療があって、地域社会には生活をサポートする仕組みもあって。みんながチームになって支え合うことができれば最高だなーって思います。親がケアしきれなくても、きょうだい児さんの気持ちは周囲のサポートがあれば 補える部分もあります。
親には、きょうだい児さんと心を通わせる時間があるといい。思い切り甘えさせたり「あなたのことをちゃんと見ているよ」と伝えることが大切なのだろうと思います。
ところで。障害児や重病のお子さんの「きょうだい児」については近年、すこしずつ認知されるようになってまいりました。きょうだい児さんを対象としたあつまりなども企画されたりしています。
一方、一見普通に日常生活は送ることができるけれど周囲の注意が必要な病気についても、やっぱり「きょうだい児」のリスクがそこにあると、私は思っています。アトピーや食物アレルギーなどはまさに当てはまると思います。「そうじゃない子」を置き去りにしてしまうという点が共通しているのかもしれません。
そして、先天性眼瞼下垂も。重病でもありませんし障害でもないのですが、きょうだいの中で一人だけ病院に通わなくてはならなかったり(必ず親が通院には付き添わなければならない)、家庭でのアイパッチやメガネの訓練を指示されても それがスムーズにいかない時だって多いし、そのお子さんの今後の治療の場や手術の時期などで、連日家族会議を開くような場面もあります。
親は疲れも出ますし、イライラすることもあるでしょう。そんな時 きょうだい児さんがあそんで欲しくて近寄ってくるかもしれません。
私自身も、上の子をかまってやらなかったために 長男が6歳の時に「ボクはじぶんのことが嫌いなの」と言わせてしまったという とても苦い経験を持っています。
冷静になって考えると きょうだい児さん、カワイソウですよね。
でも、心配しないでくださいね。たいせつなのは「きょうだい児さんも、みんな頑張ってる」という意識を持つことです。お母さんには とにかく、ひとりで背負い込まないでほしいなあって思います。パパに子どもたちを預けて半日くらいリフレッシュするもよし、メールでお友達に愚痴をこぼすもよし。パワー充電して、またわが子に向き合えばいい。
病気の子もわが子 健常な子もわが子 かわいいし、大好き。
そして、その気持ちを、しっかりわが子に伝えましょう。
笑顔ひとつ、ことばひとつひとつが、かけがえのないママからの贈り物です。
その思いがある限り、きょうだい児さんにもママの愛は伝わります。
長い文章をお読みいただき、ありがとうございます。
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2013年04月25日
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