スマートフォン専用ページを表示

眼瞼下垂(がんけんかすい)の広場・blog

gooddo_logo_fix.png


公式サイト
logo.gif

soudan.gif

60.119.251.162.gif

oyako.gif

seijijj.gif

自己紹介
名前 :大場 美津子
現住所 :神奈川県藤沢市
家族 :夫、息子(成人)×2
職業 :NPO法人代表・主婦
資格 :看護師、認定心理士
法人HP:http://gankenkasui.org
mail:info@gankenkasui.org
メッセージ:2000年に生まれた次男が先天性眼瞼下垂だったことがきっかけとなり、眼瞼下垂の患者さんとそのご家族を応援する活動を続けています。
みなさまと一緒に、考えてあゆんでいきます。
mixiでは「先天性眼瞼下垂kids」というコミュを運営しています。
ooba_sanをフォローしましょう
Facebookに眼瞼下垂のページがあります。

download.jpg

2022年11月の講演の資料です
1106大場講演.pdf

ダウンロードできます(PDF)
IMG.jpg


産科のスタッフのみなさんに贈る
「まぶたの開かない赤ちゃんに出会ったときの本」


PDF.jpg
産科プロジェクトでいただいたアンケートを、集計いたしました。


リーフレット
↑《NEW》 団体のリーフレットです


<< 【眼瞼下垂】ものを見る“ちから”を養う 訓練(アイパッチとめがねについて) | TOP | 先天性眼瞼下垂をどのようにわが子につたえるか。 >>

2010年07月29日

【眼瞼下垂】大場が考える「手術に適した時期」の話 

大場です。
先日、1歳の先天性眼瞼下垂のお子さんをお持ちのお母様から お問い合わせがありました。要約すると・・・

「たしかおーばさんは 手術の時期をあまり急ぐのはよくないという話をしていたと記憶しており、早期の手術は考えていなかったのですが、以前から評判の良い病院を受診したところ、こちらの先生の説明する『早期の手術についてのメリット』に非常に納得したため、手術を前向きに考えるようになりました。

ついては おーばさんが早期の手術を賛成しない理由を教えてください。」

この件は、かなり共通性の高い問題だと思っています。
ですので、ブログの記事としてこの問題をとりあげさせていただくことにしました。

最初に言っておきます。この問題に正解はありません。
わたしの意見は、いち「患者の母親の意見」にすぎません。


一般的に申し上げて、
医師が先天性眼瞼下垂の手術を勧める時期はその医師によって違います。同じ病院内でも主治医によって違うこともあります。

・できるだけ早いうちに手術をするのが良いという考え方。
・3歳頃に手術をするのが良いという考え方。
・小学校に入学する前が良いという考え方。
・自身の希望があり、部分麻酔に耐えられる思春期頃が良いという考え方。

…これに、患者さんの下垂の程度、視力の状態、患者さんや家族の持つ個々の状況が絡み合ってきますので、本当に千差万別ですね。
 


一方で、私自身の考えもこの10年間で大きく変遷してきました。

こどもが眼瞼下垂でうまれてから、手術を受けるまでは
早く手術してくれる病院がいい病院だと単純に思っていました。

2歳9ヶ月で自身の子の手術を終えたあとに サイト運営を本格的に開始しました。
サイトに寄せられる10代から40代の当事者の声を聴くことになりました。
「かつて自分が受けた手術に不満があるので再手術をしようと思い受診したが、それが非常に難しい手術になるといわれた。非常にショックを受けた。」
複数のかたから そういったご体験談をいただき、私自身もこれを重くうけとめなければならないと 感じました。


0歳、1歳、2歳・・・
自分が何者かについて考えることもなく、
親にすべてを依存する時期のお子さんを持つ親は、 
わが子のすべてを自分の責任でなんとかしなきゃならないという錯覚をしがちです。
でも 眼瞼下垂なのは親ではなく、別人格のお子さんであり
眼瞼下垂とずっとつきあってゆくのも 親ではなくお子さんだということを
私たちは、ちゃんと理解しなければなりません。 


眼瞼下垂が手術によって100%の機能回復を出来る病気であるならば、
早期の手術に もろ手をあげ賛成します。でもそうじゃない現実(まぶたが閉じにくくなること)があります。

将来、わが子が自分の目の形に不満を持つことがあるかもしれません。
乳幼児期に過度に瞼の形成を整えてしまうことは、10年後のわが子の思いを潰してしまうことにつながるかもしれません。
なので、『幼児期までに行う手術は、若干ゆるめの手術をする』という考えを、私は支持しています。

 
思春期まで手術をせずにいるという方針には同意できません。
親として、わが子が瞼のことで他人から何か言われるのは つらいです。
相手に悪気がなく言っているのが判っていても つらいものです。
まして、まぶたのことでわが子がからかわれたり、いじめられたりすることは、耐えられないことです。


折衷案というわけではないのですが…
私が考える 手術に最適な時期は3歳から5歳までの間です。

3歳ころになると 親の説明がなんとなく理解できるようになります。
手術後のつらさも、理解した上でがんばってくれそうです。
3歳という年齢は、視力検査が出来るようになる年齢です。
手術をして、術後のケアと平行して視機能のチェックをしてゆけば、
将来的な「弱視」をふせぐことも出来ます。
小学校入学以前に手術をすることで、不用意なイジメやからかいから逃れられるとも思います。

大場がこう書いたからといって 1歳でお子さんの手術をした人や、6歳で未手術の人、手術をせずにわが子と 眼瞼下垂との付き合いを続けてゆくという人もいらっしゃると思います。そういうかたがたを否定する気持ちは、まったくありません。

手術の時期を決断するポイントは 医師の考えと 患者(家族)の考えが合意したところにあると考えています。その決断は尊いものだと思います。



最初にも書きましたが、
手術に適した時期という問題に正解はありません。

それぞれ ご自身で考え、決断してゆかなければならない問題です。しっかりお考えになって決めていただきたいし、決断したことには、自信をもっていただきたいというのが わたくしの願いです。

【病院のえらび方の最新記事】
  • 市民向けの医療講座で聞いた、形成外科医の..
  • 眼瞼下垂は「大学病院」がいいのか?
  • 見た目にこだわってくれない形成外科の存在..
  • 眼瞼下垂の診察は、どこに行けばいいですか..
  • 形成外科と美容外科
  • 先天性眼瞼下垂の通院先(小児編)
  • 眼瞼下垂治療における 形成外科と 眼科の..
  • 【眼瞼下垂】病院をいくつか回るときの考え..
  • 形成眼科について
  • 形成外科を、知っていますか?
posted by 大場 美津子 at 06:19 | Comment(3) | 病院のえらび方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント

>医師が先天性眼瞼下垂の手術を勧める時期は(意外に思うヒトも多いかもしれませんが)その医師によって違います。同じ病院内でも主治医によって違うこともあります。


大切なことが抜けています。
下垂レベルです。
軽度・中度・重度によっても手術時期はかなり違ってきます。
このレベルが一番重要ポイントだと思いますよ。
Posted by ひなさち at 2010年07月29日 08:50
ご指摘 大変ありがとうございます。

今回は、病院側・医師の事情にのみ着目して記事を書いたのですが、説明が不足していたために腑に落ちない内容に終わってしまったことをお詫びいたします。

ご指摘にありましたとおり、手術の時期を決めるには、
本人の下垂の状況、家族の状況、住んでいる地域の状況・・・。
いろいろな個々の状況が複雑に絡み合いますからますます、正解はありませんね。

今後もさまざまな視点から 皆様にわかりやすく 眼瞼下垂のことを紹介していきたいと思います。

今後とも どうぞよろしくお願い申し上げます。
Posted by 大場 at 2010年07月29日 13:25
ひなさちさんへ
この記事の内容を一部書き直しました。

たいせつな気づきをさせていただき、感謝しております。

今後ともよろしくお願い致します。
Posted by 大場 at 2010年07月29日 16:57
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

kiyaku.gif
検索
 
f.jpg

b_02.gif
・眼瞼下垂・はじめの一歩
・イラストで見る眼瞼下垂
・視機能のはなし
・書籍の情報
・Dr.との一問一答集
・手術と「整形」をめぐる悩ましい問題
・パンフレット
・病院の情報
・眼瞼下垂ご本人へ
・わが子の経過(2000-2005)
b_03.gif
・mixi
・Twitter
・体験談を募集
・交流会(オフ会) b_04.gif
・リンク集
・活躍する仲間の紹介
・自身(家族)の体験談
最近の記事
(05/08)【参加者募集】7月2日 眼瞼下垂 オンライン講演会 眼形成・金子博行先生
(04/10)新生活のスタートの時期に。
(02/20)【参加者募集】がんけんかすいワカモノ交流会 2023年3月19日
(11/11)(終了しました)【眼瞼下垂の会】2023年1月15日 長野こども病院 野口昌彦先生講演会
(09/26)11/6 がんけんかすいオンライン講演会(講師・大場)
カテゴリ
このサイトの紹介(7)
眼瞼下垂ってなんだろう(39)
読者の疑問に一問一答(14)
先天性眼瞼下垂のおはなし(27)
イラストで眼瞼下垂を知る(12)
視力の話(13)
病院のえらび方(18)
手術のときに気になること(6)
見た目の問題(4)
体験記(16)
大場家・次男君の経過(11)
仲間づくり(コミュニティ)(3)
交流会(オフ会)の情報(102)
眼瞼下垂・ご本人へ(12)
親と子の問題(20)
かしこい患者になるために(18)
管理人の活動(21)
管理人のことば(45)
NPO法人としての活動(28)
本の紹介(8)
RDF Site Summary
RSS 2.0
b_05.gif
・管理人の経歴
・管理人のつぶやき

最近のコメント
【参加者募集】7月2日 眼瞼下垂 オンライン講演会 眼形成・金子博行先生
 ⇒ 言霊 (05/16)
「当事者の語り」をきいてみませんか?
 ⇒ フレイク (12/07)
眼瞼下垂の広場へようこそ!
 ⇒ おーば (08/31)
 ⇒ りーちゃん (08/31)
 ⇒ おーば (03/24)
 ⇒ たか (03/24)
 ⇒ 坂本 征男 (06/21)
 ⇒ 坂本 征男 (05/28)
 ⇒ おーば (05/28)
 ⇒ 坂本 征男 (05/27)
 ⇒ おーば (05/26)
 ⇒ 坂本 征男 (05/24)
【参加者募集】6/19 7/11 眼瞼下垂 おとなのリモート交流会 
 ⇒ 大場美津子 (07/13)
 ⇒ シロクマ (07/09)
 ⇒ しめじたくや (06/22)
 ⇒ 大場 (06/20)
 ⇒ ハル (06/20)
 ⇒ 大場 (06/20)
 ⇒ ケンケン (06/19)
【開催報告】2019眼瞼下垂の会 大阪交流会
 ⇒ 松村沙織 (09/21)
2019年度 眼瞼下垂の会 総会のお知らせ
 ⇒ おーば (06/21)
 ⇒ フレイク (06/21)
 ⇒ ゆか (05/13)
形成外科と美容外科
 ⇒ 大場美津子 (03/02)
 ⇒ 神崎五十雄(かんざきいすお) (02/17)
【開催報告】2018 眼瞼下垂東京交流会
 ⇒ おーば (04/02)
 ⇒ さち (03/26)
<参加者募集>2018年1月14日 仙台で眼瞼下垂のサロン開催
 ⇒ おーば (01/08)
 ⇒ マロンソーダ (12/22)
【眼瞼下垂】ものを見る“ちから”を養う 訓練(アイパッチとめがねについて)
 ⇒ おーば (12/17)
 ⇒ うちだじゅんぞう (10/23)
QRコード
SSL標準装備の無料メールフォーム作成・管理ツール | フォームメーラー


/ 個人情報 / 著作権 / 問い合わせ先 /


<NPO法人眼瞼下垂の会> 眼瞼下垂の会は、誰でも入会できます。
入会をご希望の方・お問い合わせは下記へおねがいいたします。

〒251-0052 神奈川県藤沢市藤沢520-1-203
眼瞼下垂の会 代表 大場美津子
電話・FAX 0466-28-4038(火・木をのぞく9〜16時)
Powered by Seesaa
Seesaaブログ