手術を間近に控えた先天性眼瞼下垂のお子さんのおかあさまから
ご相談を受けたときの話です。
そのお子さんは、いわゆる単純眼瞼下垂に加えて
いくつか「眼瞼下垂に随伴しやすい症状」を持っていました。
今回の手術の範囲について どこまで治療するかを医師側と何度かやりとりをしていて、最終判断をゆだねられたものの、判断がつかずにすっかり迷ってしまっていました。
ご家族としては 「まれなケース」という言葉が とても気になっていたようでしたので、私はご相談者のかたに このようなお話をさせていただきました。
あなたは お子さんのケースを「特別なケース」と とらえていらっしゃいますが、 そうは思わなくてもいいと思います。
100人いれば100通りの眼瞼下垂。
眼瞼下垂治療の先駆者である有名な先生の言葉です。
同じように治療できる眼瞼下垂なんて ないんですよ。
全ての眼瞼下垂は オーダーメイドで治療することになります。
下垂の程度 体質 年齢 ・・・
いろんな条件は 人によって それぞれ違いますものね。
私も息子のケースで 体質によるトラブルにあったりもしました。
もっと極端に言えば
例えば ウイルスが原因で起こる インフルエンザのような病気だって 基本的な治療方針はもちろん あるけれど
生身の患者さんは ひとりひとり違うのですから
治療がまったく同じでいいわけではありませんね。
治療を進めながらも いろんな事柄に注意を向けながら
臨機応変に対応してゆくことが大切になってきます。
今回 執刀を予定されている先生は たくさんの事例を経験している方ですから、柔軟に対応する力ももちろんあります。
だからといって
もちろん 全部をお任せにしていい というわけではなく、
医療は 最終的には 患者側の気持ちや判断を尊重する立場をとります。だから 患者側の意思はきちんと知っておかなければなりませんし 合意の上で手術をすることが大切になります。
医療は 二人三脚です。
お互いの信頼があってこそ前に進みます
手術の成功祈っています。