イラストで見る眼瞼下垂シリーズ
今回は、先天性眼瞼下垂のお子さんに現れることのある
黒目の位置の異常についておはなしします。
先天性眼瞼下垂の子を持つご家族から
「ウチの子は斜視もあるようで・・・」というお話を聞くことがあります
まぶたが下がっているほうの目の眼球が 時々、ふっと
上に隠れてしまうのです。

一瞬のことで また黒目は見えるようになるのですが・・・

また ふっと黒目が上転している瞬間がある・・・

この現象は「交代性上斜位」と呼ばれます。
重度の眼瞼下垂ほど起こりやすい症状で、
「時々、目が物を見るのをおサボりしている」状態とわたしは呼んでいます。
それ以外の時は 両目でちゃんと物を見ているので
交代性上斜位があっても 即手術が必要とはならないのが普通です。
ただし、黒目が上転した状態が長く続いてしまう場合があります。
眼瞼下垂をしている側の目で物を見ることをやめてしまうのです。
これは 視力を形成するための障害になりますので
早めに治療をすることが必要になるでしょう。