Q.このままだと 弱視になるって言われました。どういうことでしょうか?
A.先天性眼瞼下垂で「見た目の問題」とともに重要なことは、
その子の視力の形成に影響があることです。
下垂している方の黒目を見た時、黒目の真ん中(ひとみ)がまぶたで隠れている場合は、その隠れ方にもよりますが ものを見ることができていないのです。
子供は生まれた時から見えている訳ではなく 成長と共に視力が発達するのです。一般には6〜8才くらいまでに 発達が完了するとも言われます。
この時期にものを見る力をつけないと、将来にわたって視力を出すことができない(弱視=眼鏡などで矯正しても 適正な視力が出ない)ということになります。
もっとも、すべての眼瞼下垂児が視力低下している訳ではありません。
まぶたが下がっていても眉を動かす筋肉などを使って目を大きく見開いたり、(おでこにしわが寄ったり、眉の位置が高くなります)顎を挙げたり首を傾けるなど、本人の工夫でなんとか見ることができているケースも多いのです。
実際に「下垂している側でものを見るのをやめるケース」では、下垂している側の眼を隠しても嫌がりませんし 時々黒目が上転してしまう(交代性上斜位)などのサインがあります。こういう症状を見過ごさないためにも、定期的な眼科の受診は大切だと考えています。
なおこどもの視力についてはこちらのサイトの記述が詳しいです
小児の眼疾患Q&A
(医療法人藤田眼科 ホームページより)
2010年07月23日
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